今日の洗濯の扉は、東京都府中市の一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りします。
スーツや服の着用後のメンテナンスを、クリーニングではなく、ファブリーズを代表とするような消臭剤を吹きかけることだと思っている方がいるようです。
家に帰ってきたら、シュッ!焼肉食べたら、シュッ!タバコ臭い部屋にいたら、シュッ!
消臭剤をかけるとにおいだけでなく菌も殺せるし、きれいになる、と思っている方がいらっしゃるんですね。
どうしてこんな風な誤解が生まれたのか?
CMの影響が大きいと思うんですよね。
洗濯機から出てくるイメージ映像を使ってCMを出しているメーカーさんがあります。
当店のお客様に、あるときお話お伺ったときにやはり誤解をされていました。
消臭剤で洗えるようになったんでしょう?と。
どうしてそうおもったんですか?と訊ねると、CMで洗濯機で洗ったような映像が流れていたから、とおっしゃる。
メーカー側も、洗ったかのようなイメージを伝えるために作ったんでしょうが、どうやらイメージが鮮明に焼きついてしまっているようです。
それでも消臭剤には抗菌作用もあります。
嫌なにおいを発生させる菌を抑える効果があるのは確か。
その部分だけ特化して、クリーニングと同じ効果がある、といった人がいましたっけ。
でも、消臭剤では洗えないものも多くあるんですよ。
菌よりももっと大きな汚れ。
泥汚れや汗の汚れ、食べこぼしなどなど、消臭剤ではきれいにならないものの方が実は沢山あります。
菌は抑えられるけど、その菌を発生させる大元は、クリーニングをしないと取ることが出来ません。
考えてみたら、菌はにおいを発生させるので目立ちますが、そのにおいの発生元である汚れのほうが圧倒的に多いわけです。
見た目にしても、菌よりもはるかに目立つ汚れ、これを落とさないことにはクリーニングとは言えませんね。
消臭剤に限らず、こういうことって実は多いんです。
抗菌作用のあるものを浸かって、洗剤を使用しないお洗濯とか、クリーニングとか謳う商品って結構あるんですが、洗うという事は菌を落とすことだけがメインではないんですよ。
そのほかに、落とさなければいけない汚れが沢山あるわけです。
その汚れを落とすために、洗剤が必要であり、水が必要であり、ドライクリーニングが必要であり、洗濯機が必要である、と。
服の汚れを落とそうと思ったら、菌を殺すよりも今までのように、洗濯やクリーニングをきちんとする事のほうが大事なんですね。
消臭剤により臭い消しは一時しのぎ。
その場をごまかしているだけに過ぎません。
必ず、定期的に洗うようにしましょうね。
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