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クリーニング屋さんになるために猛勉強中。
今日の洗濯の扉は、東京都府中市の一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りします。


今年の四月から、嫁さんがクリーニング学校へ通いだしました。
クリーニング屋さんになるために、です。

よくネットで、昔クリーニング屋さんで働いてた、とか言う人たちは、クリーニング屋さんではないんです。
彼らは、アルバイトやパートさんで働いていたんですね。
では、本物のクリーニング屋さんとは?

クリーニング屋さんは、国家資格のクリーニング師という資格を持っています。


工場を併設しているお店、一軒に一人、資格者がいればいいということになっているので、お店によっては店主さんしか取得していないケースもありますが、クリーニング屋さんの中のクリーニング屋さんと言えば、国家資格のクリーニング師だけなんです。


クリーニングなんて簡単でしょ、機械に服入れて、洗剤入れて、ボタン押して・・・・、アイロンは多少大変かもだけど・・・・・、と言う書き込みをたまに見ます。(笑)
本当にこれならねえ、楽チンなんですが、そうは行かないから国家資格にまでなっているんですね。

僕も今から二十年以上前に取得しました。


クリーニング師になるための勉強は多岐に渡ります。


洗剤の知識、洗い方の知識、繊維の知識、仕上げの技術、法律の知識、公衆衛生の知識。
簡単に書くとこんな感じなのですが、中身はマニアックなほど専門的ですよね。

洗剤と言っても山ほどあるし、汚れの落とし方も物理的なものから電気的なもの、果ては化学反応で落とすものなどなど、種類があります。
また、繊維の知識はかなり膨大で、どの繊維がどのようなものに強くてどのようなものに弱いのか、や、白い布を触ってどんな繊維か?当てるテストなんかもあるんです。
これなんかは、もう感覚の世界ですからね、本読んで勉強しても分からない。
二十年前、毎日、服を触りながら、これは綿?麻?ポリエステル?なんてやってましたっけ。
100%ものばかりではないので、混ざっている服も挑戦してみたり。
すごい人になると、混ざっている割合も当てたりします。

仕上げのテストは、アイロンの温度を測らなきゃいけないんですね。
指に水をちょっとつけて、アイロンに指を当てるんです・・・・・・、熱そうでしょ?
すると、チッ!と音がして、その音でアイロンの温度を見極めるんですよ。
今のアイロンには温度を調節する機能があるんですが、国家資格の受験の時にはそれがないので、自分の感覚で温度を測らないといけないんです。

国家資格なので、かなりマニアックでしょう?


このほかに、クリーニング屋さんは公衆衛生の砦のひとつですから、感染症やらの勉強も必要。
また、病院の白衣やシーツなどもクリーニングすることがあるので、法律にのっとった作業をするものの工程を頭に叩き込んでおかなきゃいけないし。


本当に沢山の勉強をして、試験に合格して、晴れてクリーニング師となれるわけです。


きちんとクリーニングの勉強をしてる人が、きちんとクリーニングをすると、仕上がりがぜんぜん違うんですよね。
だから、クリーニング師の資格は大事なんです。


本来なら、うちは僕が国家資格を取得しているので嫁さんは必要ありません。
でも、きちんとした仕事を提供しようと思うと、資格を取っておくのと取らないのとでは仕事の品質に差が出てしまいます。


いい仕事をしようと思ったら、取らないとね。


クリーニング師になるために、一年夜間の学校に通っています。
来年の春にはクリーニング師としてデビューできるんじゃないですかね。
それまでは、一生懸命勉強してもらわないとダメなんだけど。

世のクリーニング屋さんは、みんな勉強してクリーニング師になったんだから。
がんばってもらいましょう。


クリーニングについての質問は、クリーニング師に質問をするといいですよ。
工場併設のクリーニング屋さんには必ず一人いますので、そういうお店で相談してみてくださいね。





JUGEMテーマ:商い・商売に対する姿勢

クリーニングと洗い過ぎの関係は?
最近、スーツの扱いに関するサイトが増えてきています。


どんなスーツを選べばいい?
どの値段帯のものを買えばいい?

どのくらいの頻度でクリーニングすればいい?


やはり最後は服のお手入れが皆さん気になるんですよね。
だって、その服の寿命を決めるのは、最後はお手入れですから。


最近のスーツの扱いに関するサイトでは、クリーニングをあまりしてはいけない、と書かれています。


スーツを洗いすぎると傷むから、と言うのですが、洗いすぎるくらい洗うって、どのくらい洗っているんでしょう?
通常のクリーニングの頻度では、洗いすぎて傷むと言うことは、まずありえないんですが・・・・。


たぶん、いろいろ誤解しているんでしょうね。


よくある説明の中に、ドライクリーニングは油をとるのでパサパサになる、と言うのがあります。
ドライクリーニングの得意な汚れは油分です。
僕らはこれを、油脂溶解力、と呼んでいるんですが、パサパサになるほど強いものを使っていたら、仕事にならないじゃないですか。(笑)
そんなのを当たり前に使っていて、今までのうのうとクリーニング屋をしていられません。(笑)
もし、パサパサになるほど強いものだとしたら、ここに来るまでに別の代々品を業界で探して使用しているはずです。

今使っているドライクリーニングも、試行錯誤の上、今に至っているんですよ。

普通に洗っても問題ないんですが、さらに肌触りや触感をよくする添加剤を入れるところもあったり、中には化粧品の材料の元になるもので洗っているところもあります。

しっとりにはなりますが、パサパサになるなんて・・・・・、今はありません。


油をとるのが得意なドライクリーニング、と言う事が一人歩きして誇大な表現になってしまったんでしょう。

ここ数年、毎日洗っている僕が感じているのが、洗う前から傷んでいるスーツが特に増えています。
皆さん、着ているときに、スーツをよく見ていますか?
何も変わらない状態で、特に変化もなく着ていると思っている方がとても多いです。

クリーニングに出して、返ってきて、確認をしてみたら、想像と違って驚いた、と言う方が多いんです。
それは、出す前に見ていなくて、クリーニングから返って来たから見て気付いただけなんですよ。

実はクリーニングする前から、かなり傷んでいるんです。


普通に着用しているだけなのに、何で傷むのか?


理由は簡単です、皆さん着過ぎなんですよ。
もっと言うと、スーツの着数を持っていないので、着まわすのが早いんです。
その上、なるべく洗わないようにしているので、汚れて生地が硬くなっていって、そこから傷んでいくんですよ。

スーツの取り扱いを説明するサイトでも、洗うな、と言っていますし、スーツは3着もあれば十分とか行っています。

でも、これが大きな間違いなんですね。
3着で着まわしていると、絶対足りないんですよ。
せめて、一週間分のスーツは欲しいところ。
一週間分のスーツ、つきに四回から五回着て、シーズン終わりにクリーニング、これならちょうどいいと思うんです。
でも、3着しかなくて、週に二回着まわしていって、シーズン終わりに・・・・というと、下手すると裾とか破れてますよ?

休ませるにしても、中二日ではダメですね。


どこから仕入れてきた情報なのか、分かりませんけど、非現実的な話が多いのが、最近のスーツの取り扱いを説明するサイトに多いんです。
一部あっている情報もありますが、メンテナンスに関してはほぼ間違っています。
真に受けて、その通りにやっていると、二年以内にスーツの買い替えをしていかなければいけなくなってしまうでしょうね。


とてももったいない話。



スーツはちゃんと着用して、ちゃんとお手入れすれば、ぜんぜん長持ちします。
ブランドの高いスーツを買っても、週二で着まわしていて、1シーズンに一度、もしくは一年に一度しか洗わないんだったら、せっかくのブランドのスーツも、どんどん傷んで行っちゃいますよ。

ちゃんと週二一度くらいのペースで着て、シーズン終わりにきちんとクリーニングをしていれば、余裕で10年は着ることができます。


体系が変わらなければ・・・・・ですけど・・・・・。


皆さんのお父さんの生活を思い出してみてください。
スーツ、そのくらいしか持っていませんでしたか?
一年に一回しか洗っていませんでしたか?

お父さんたちの時代より、今のスーツのほうがはるかに糸が細くて繊細です。
そのスーツを今のような着方をしていると、逆にいためてしまいますよ。

スーツをいためないために。


1シーズン7着は持つようにしましょう。
そして、シーズン終わりにクリーニングへ。
これで、大丈夫です!


今日の洗濯の扉は、東京都府中市 一伸ドライクリーニング店 工藤が送りしました。






JUGEMテーマ:日常

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