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クリーニング屋さん的、服の選び方。
服の選び方に関する話や本はどこでも、読めると思いますが、クリーニング屋さんから見た、服の選び方はそんなにないと思います。


クリーニング屋さんだったら、どんな服の選び方をするのか?
今日はちょっとご紹介。

僕らクリーニング屋さんが注目するポイントは二つ。

ひとつは、丈夫なこと。
もうひとつは、洗えること。


この二つに注目をしています。
職業柄、というのもあるんですが、この二つの条件を満たすと、長く着ることができるんです。
流行のものがだめとか言うのではないんですね。
ちゃんと作ってあれば流行のものでも構いません。


まずは皆さんと同じようにデザインや色の好みのものを探します。
ただし、デザインはあまり凝ったものは避けていますかね。
たとえば、ワッペンがついているとか、プリントされているとか。
これらは劣化しやすいので長持ちしません。

プリントは洗ってはげることがあるので、なるべく避けます。
どうしても欲しいときは、だめになっても構わない覚悟で。
そこにワンポイントや何か絵が欲しいようなときはプリント物ではなく、刺繍されているものを選ぶようにしています。


デザインも、あまり凝っていると洗うのが困難。
たとえばコートなどで、フードに毛皮がついているような場合。
そもそも服に毛皮は別々に洗うものなので、NGなんですね。
ですから、どうしてもこういうような服が欲しいときは、毛皮が取り外せるようなものを探します。

ちゃんとしているものは洗えるように作られているんです。


素材も確認します。

洗えることを考えると、どんな素材でも構いません。
が、洗いやすい事を考えると、素材はあまり混じっていないほうがいい。
出来るなら100%物がいいんですが、僕の場合それではだめなときがあるんです。

僕は体が大きいので、100%ものだと弱いときがある。
そういうときには、ポリエステルなどの強い化学繊維が10%ほど混ざったものを買っています。
強度を持たせてあるものを買うと、傷まず長持ちさせることが出来るんですね。


次に考えるのが着心地。
素材によって、伸びないものがあるんですよね。
化学繊維などは、基本伸びないのであまり買いません。
フリースなどのように、作りで伸びるものもあります。
これは現物を触ってから、判断。

ここに、汗を吸うか?ということを加味するんです。
汗を吸わない服は気持ち悪いんですよ。
体にフィットするかどうか?とは別の着心地の悪さ。
汗を吸うのは服を選ぶときにとても重要なんです。

すると、どうしても植物系の素材を選びやすくなります。


カシミヤやアンゴラ、アルパカ、シルク、などの高級素材は買うとき。
実際は僕のサイズでは皆無なので(笑)、ほぼ選ぶようなことはないんですが、もし買おうとするなら、アンゴラは避けるかなあ。
アンゴラはこの中でも扱いが特に難しい。
アンゴラを買うか考えるなら、もうちょっとお金ためて、カシミヤを買います。


シルクは、一生に一度買う機会があったら買いたいですね。
虫に食われやすいとか、洗わないと黄色く変色してしまうとかありますが、一番人間のお肌にいい繊維。
体への負担がない繊維なんですよ。
着ることができるサイズがあったら迷わず買いますね。

コートを買うときには、ボンディング加工されたものやポリウレタンで加工されたものは避けています。
ボンディングは、接着剤で生地を張り合わせているもの、プリントと同じで長持ちしないんですよ。
張り合わせることで、生地を薄く出来、風を通しにくい服を作ることが出来るんです。
着膨れしないコートが出来るんですね。
だけど、時間とともにだめになってしまうので、却下。

ポリウレタンは、いわゆるゴムのようなもので、これが数%入っていると、よく伸びるんですよ。
でも時間がたつと劣化してしまうので、伸びるパンツとかが何年か着たら裂けたりとかするのは、ポリウレタンの劣化のせいです。

コートにはたまにポリウレタンをつかって皮っぽく見えるような加工をされているものがあります。
これも長持ちしないので、当然却下です。



と、こんなことをいっていると、最終的には流行のものではなく、オーソドックスなものになりがちですが、反面僕らが買うとものすごく長持ちします。
クリーニングしている、というのもあるんですけどね。


流行のものでもいいんです。
ただ、少しばかり手間がかかるだけです。
服に合わせたメンテナンスをすれば、好きな服を買っていただいていいんですよね。


僕らは職業柄、どうしてもメンテナンスしやすいものを選ぶ傾向が強いんでしょうね。


クリーニング屋さんは、あまりおしゃれではないんですよね・・・・・、でも、とても清潔感があって身綺麗な人が多いんですよ。


清潔感は、新しい服だから出せるものではありませんからね。
日ごろ、服をどう扱っているか?洗っているかが?清潔感のポイントだと思います。

長持ちする、洗い易い服を選んで、清潔感を出すのもいいですよ。



今日の洗濯の扉は、東京都府中市の一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りしました。
インフルエンザがはやっているようです。
手洗い、うがい、きちんとして予防しましょうね。










JUGEMテーマ:日常

今年はクリーニングの変革の年にしたいです。
あけましておめでとうございます。
2015年、洗濯の扉、最初の順番がやってきました。(笑)
何書こうかな?とわくわく。
年初め一発目ですからね。



クリーニングの未来について書きましょうか。



実はクリーニングの知識って古いものなんです。
そうですね、ざっと40年ほどの前の知識でクリーニングはされています。
新しい繊維や素材などが出てきていますので、それに合わせて多少の変化はしているのですが、大本のクリーニングの基本の技術や知識は古いものなんです。


今出回っている、クリーニングに関する話も、実はかなり古い。


正直言いますが、それ昭和50年代の知識だよね?なんていう話が普通にまかり通っていたりするんですよ。
それでも、生活に根ざしていることなので、通用することが多いんです。


しかし、僕はここであえて茨の道を行くことを望みたい。



それでいいのか?と。


確かに通じることは多いのだけど、あまりにも大雑把な知識過ぎる。
世の中の知識は、そこからさらに研究がされ、細かくわかってきたことがあり、それによって新しい技術が開発されてきているではないか?と。



今年は、今までの知識技術を一度まっさらにして疑い、新しく見直すような年にしていきたいなあと思うんです。



服にとって本当にいいことってどんなクリーニングだろうか?


お客様にとって必要なクリーニングってなんだろうか?


着やすいってなんだろうか?


本当に綺麗なのがいいのか?


などなど、あらゆるものを冷静に見つめなおしていきたいんですよ。
そうすると、今まで常識とされていたものが違うことを発見するかもしれない。
新しい技術だと思っていたものが実は理にかなっていなかったと気づくかもしれない。


まっさらにして考えるって大事だと思うんです。


本当に大事なものは、本当にしなくちゃいけないものは、そんなことを見つけていけるような年になるといいなあなんて思います。

それをするための知識や技術はクリーニング屋さんはすでに持っていますから。
今年は、変革の年にしていきたいなあ。
そして、変わったことをここでお知らせできたらいいなあ、なんて思います。



・・・・・・・・・、つまり、今年もがんばる、ということですね。(笑)
今年一年、またお付き合いください。



今日の洗濯の扉は、東京都府中市 一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りしました。





JUGEMテーマ:商い・商売に対する姿勢

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