洗濯の扉ブログ記事

カレンダー

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< May 2014 >>

カテゴリー

アーカイブ

最新のコメント

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • -
  • -
  • -

スーツは二週間に一度、クリーニングしないといけないのか?
今日の洗濯の扉は、東京都府中市一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りします。


僕、自分のブログを書いているんですが、今日はそことの連動企画。(笑)
今日の話は僕のブログの続きとなっています。
ぜひ、こちらのブログも参照してみてください。

今日も洗濯日和



ヤフーの知恵袋で、スーツにクリーニングに対する質問がありました。
スーツは二週間に一度クリーニングしたほうがいい、とクリーニング屋さんに言われたんですが、そんなに頻繁に洗うものなんですか?と。


いくつか回答が寄せられているんですが、ベストアンサーに選ばれたものが、間違いです、とバッサリ。
理由をいくつか挙げていましたが、主にこんな感じ。

ウールは油が含まれていて、ドライクリーニグではその油をとってしまうので洗ってはいけない。
油分が取れると、パサパサになって、ヨレヨレになる。
そんなに頻繁に洗ったら、一年でダメになってしまいます、と。

加えて、どうしてそんな事をいうのか?と言うと儲けたいからだ、と。
紳士服の販売店の店員さんも、売りたいから、早くだめになるほうがいい、様な話も。


読んでいて、まあなんとも都合のいい解釈だなあと、笑っちゃいましたが、やはり笑って済ませていてはいけないかな、と思いまして。
このような間違った情報が出回って、万が一信じた場合、多大な損失が出ちゃうんですよね。


もちろん、お客様が、ですよ。
僕らクリーニング屋さんやスーツのショップの方ではありません。


知恵袋の質問の問題点は僕のブログの方に書いておきました。
これ、結構重要です。
ここでは、技術的な話に触れてみたいかな、と思います。


まず、ドライクリーニングをすると油が取られてしまうので洗わないほうがいい、と言うのはたぶん勘違いです。
確かにドライクリーニングは、油脂と呼ばれる、石油の仲間で洗います。
そのため、油汚れに強く、落としやすいんです。
多分、これが、スーツの油をとってしまうと言うことに繋がっていってしまったんでしょうね。


ドライクリーニングの汚れ落ちの尺度に、油脂溶解度、と言うものがあるんです。

簡単に言うと、どれくらい油の汚れを落とせるか?と言うものですね。
昭和50年代くらいは、この油脂溶解度が高い方がいいと思われていましたので、過度に油が取られてしまうという話は聞いたことがあります。
ただ、そのときでも、洗いながらスーツに油を添加しながら洗っていたので、パサパサになる、と言うのは起こらなかったはず。
答えた人がそんな事を知っている年代とも思えないので、多分、ドライクリーニングの特性から想像した話なんでしょうが、お粗末な話だなあと。

今は、逆に、油脂溶解度も一つの目安ですが、汗などの汚れも落とすようにとか、繊維に影響のないものをとかで液体も選ばれているので、油が取られる、と言う心配は必要ないと思うんです。


衣更えの時に一度洗えばいい、そういう風に答えていましたが、昔と違い、股引をはくでもなく、また暑い時期がどうしても長くなっていますから、クリーニング屋としては、もう少しマメに洗ったほうがいいと思うんですね。


汗の汚れを落とさないといけませんから。


汗の汚れが溜まってしまうとタチが悪いので、溜まる前に落とすのが理想。
条件によりますが、シーズン終了後に洗えばOK、と言うわけには行きません。

スーツのショップの店員さんも、クリーニング屋さんも、洗う事を勧めます。
それは、洗ってダメにさせて、儲けたい、そう思っているわけではないんですよ。
まったくの逆、長持ちさせるようにアドバイスをしているんです。

汚れが付いたままの状態は、服を傷めます。
定期的に汚れを落とすことで、スーツは長持ちするようになります。
汚れたままにしておくと、色んな所がきれていきますしね。
スーツのショップさんも、実は長持ちをするほうが服は売れるんですよ。

だって、そんなにすぐ傷んでしまうようなら、スーツだって安いものでいいと思うのが普通じゃないですか?


長持ちするから、ちょっといいものを買おう、と思うわけで、ショップの店員さんからしてもクリーニングの質は売れ行きを左右するもの。
洗ってもダメ、なんていう商品は、お客様が買ってくれない、と肌で分かっているんです。
服をダメにする為に、洗ってくださいなんて、ばかげた事はいいません。


ヨレヨレになる、と言う店について、誤解があるようなのでお答えしておきたいとおもいます。
スーツをヨレヨレにするのは、ドライクリーニングではないんですよ。
水が大きく影響をしているんですよね。

これはクリーニング屋としてもジレンマなのですが、日本の環境も昔と変わって着ていまして、最近暑いじゃないですか。
夏になると、35度を超える日も多くあります。
加えて、ズボン下などを着る文化も少なくなって着ていて、スーツ自体に汗が多く付着するようになって着ました。

通常なら、ドライクリーニングで落とせるはずの汚れも、度を越えると水洗いをしなくてはいけなくなります。

ドライクリーニングは、形を維持したまま洗ってくれますが、水で洗うとどうしても型が崩れやすくなるんです。
糊付けやアイロンの技術で、きちんとした形でお返しをしますが、それでも、一度水に通したものは、生地の硬さが変わってしまうんです。

去年辺りから、このような相談を受けることが多くなってきました。
本当はドライクリーニングしていれば、長持ちをするんだけど、着用期間が長すぎて汚れがひどく、きれいにする為にやむなく水洗いをするケースが頻発しているんでしょう。
その結果、生地が柔らかくなりすぎてしまう。
クリーニング屋さんもここは悩んでいるんですよね。


もうちょっと早く洗ってくれれば。


僕らクリーニング屋さんがいつも思っていることです。
もったいないと思うかもしれないけど、そのもったいないが、スーツの寿命を減らしているということに気付いて欲しい。
ドライクリーニングが悪いんじゃない、悪いのは汚れなんだと言う事に、気付いてもらえたらなあと思います。


そして。


ヤフーの知恵袋を見ていると、クリーニングの話しはほとんどが間違っている。
これは問題です。
インターネットはとても便利で、聞けば誰かが教えてくれる、そういうものだと思います。
しかし、調べた情報がそもそも間違っていたら?
怖い話ですよね。

クリーニングの話しは、プロであるクリーニング屋さんに聞くのが一番正しい情報です。
分からない事、お悩みなどありましたらお近くのクリーニング屋さんへ相談してみてくださいね。





JUGEMテーマ:日常

クリーニングと犯罪

洗濯の扉、本日は隔週月曜日に登場する男、「ベイブリッジを閉鎖せよ!」でおなじみの横浜の伊藤が担当です。
なんのことやらわからない出だしでしたね。(笑)
ちょっと刑事物にかこつけてみました。
今回はクリーニング屋さんと警察のお話です。

刑事ドラマにクリーニング屋さんが登場するシーンはあまり見受けられません。
ですが、犯罪捜査にクリーニング屋さんを尋ねてくる警察官ってたまにいます。

他の商売と違って人様の所有物をお預かりする仕事ですから、個人の特定や証拠の確認などなど、なにかあればクリーニング屋さんもチェックしておこう・・そんな感じなのでしょうか。
昔はもっと生々しいお伺いもありましたけどね。

「血だらけのシャツがクリーニングに出なかったか?」

そんなもん、処分しますよね?ふつう。
いくら物持ちがよくとも、犯罪で血だらけになったシャツをクリーニングって・・・・。(笑)

先日も私のお店に、警察から電話をいただきました。
相手先は、あの両津寛吉が配属されているらしい、亀◯署。

なんでも、犯人のものと思われるバッグを検査したら、クリーニング屋さんの袋に入ったままのワイシャツがあったそうなんです。
袋にはクリちゃんマークという、栃木をのぞく関東一都四県の組合で使われているマスコットマークが。
これは何だ?というお問い合せが、警視庁管轄の署から横浜の当店に・・・
何でもかんでも、じゃなくて、ある程度あたりを付けてから捜査して欲しいですね!(笑)

さすがにワイシャツの袋から犯人特定に至る事は不可能です。
まあ、どこの組合加盟店でも使っているという訳ではありませんから、何かの証拠の補助的な役割は果たせるでしょうが。


万が一、たくさんの血が付いてしまったとき・・・
クリーニングに出す時は、どうしたのかも説明しておいた方がいいかも?
冗談ですけど。(笑)



 


クリーニングと服の関係。
洋服にとってクリーニングはとても大事なものです。
クリーニングは、病院に例えられることがありますが、正にそんな感じ。
その服の一生を、クリーニングが支えていると言っても過言ではありません。


人間の一生ほど長くはない、そんな風に思われるかもしれませんが、きちんとクリーニングをすると10年以上着続けることも出来るんです。



これは、当店での体感の話。
具体的な理由は定かではありませんが、今万でご利用されてきたお客様を見ていると、不思議とあるこんな傾向が見て取れるんです。


当店のクリーニングを利用し始めると、買う服がどんどんいいものになっていく。


こんな現象があるんです。
流れ的にはこんな感じ。


当店へクリーニング品をお持ちになったとき、かなり汚れがひどかったんですね。
お話をうかがっていると、あまりクリーニングには期待されていない様子。
どうせ洗ったって、大してキレイにならないし、服もそんなに長くは着る事が出来ないんだから・・・・。


そんな風に、クリーニングへの期待がさめている様子。


汚れの原因は色々ありますが、あきらめから着用期間が長くなりがちだったんじゃないのかな、と思います。


当店でクリーニングをすると、キレイになるんです。(笑)
それはお客様の反応を見てもよく分かる。
お渡しすると、びっくりされるし、おおっ!きれいになった!と笑顔になる。
そして、間もなく他の服もお持ちになるようになるんです。

きっと、クリーニングでキレイになった事を実感されたんだと思います。


そして、さらに半年後。
お預かりする服がどんどんいい服になっていくのが分かるんです。
今までも、そんなに悪い服ではなかったんですが、明らかに値段が違うような商品になっていく。
たまにいらっしゃる奥様が、最近高価な服を買うことが増えて・・・・と話すようになります。


何でいい服を買うようになったのか?


それは簡単な話。
クリーニングするとキレイになるから、いいものを買っても、長く使うことが出来るから、だそうなんですね。


いままでは、どうせ大して着ることが出来ないんだから、いいものでなくていい、とあまりおしゃれに気を使っていなかったようなんです。
ところが、クリーニングできれいになって、生地の質感よく、風合いよく着ることが出来る、とわかると急におしゃれをしたくなるようなんです。


これ、今まで色んなお客様がご来店くださいましたが、皆さん同じ反応をされます。(笑)
クリーニングが、いかに大事か、と言う事を物語っていると思うんですよね。



ファストファッションが流行る理由をいろいろいう人がいますが、クリーニングも多大に影響を与えているんではないのかな、と思うんです。


だって、当店のお客様だけでも、きれいになって着ることが出来る、とわかるとファストファッションには手を出さなくなりますもん。
洋服って、ステータスや自分への自信に繋がる部分が大いにあるじゃないですか。
そこを刺激するんじゃないのかな、って思うんですよね。



ひと時、クリーニングがないがしろにされていた時代がありました。
洗ってあればいい、どうでもいい、やすければいい。
しかし、今年はどうも違う空気を感じ始めています。


若いお客様が、いいクリーニングを求めて捜し歩いている。
その背景には、いい服を買い、それを長持ちさせようとする気持ちが表れているんだろうな、と思うんです。


服を大事にする心と、おしゃれをしたいと言う気持ちに、クリーニングは応えていかなきゃいけない仕事なんですよね。



クリーニングは責任重大です。



服の命は、汚れがないことだけではありません。
生地の質感、光沢、風合い、柔らかさ。
それらを買ったときの状態になるべく近づけさせるのが僕らの仕事。
それが出来た時に、お客様に喜んでいただけるのかな、と思います。



今日の洗濯の扉は、東京都府中市の一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りしました。


クリーニング屋さんはまだまだ皆さんをお待ちしています。
ぜひ、冬物の服のお手入れはクリーニング屋さんへお任せください。














JUGEMテーマ:日常

お客様の負担分っ?
世の中ゴールデンウィーク的な子どもの日、いかがおすごしですか?
今日の担当は横浜の伊藤です。

会社にお勤めや学生さんなどと同じ様に、GWにクリーニング屋さんが大型連休をいただくところはまずありません。
しかし、2〜3日お休みする所はありますよね。
逆に、連休中もお仕事だと言う会社員の方々も結構いらっしゃいまして、ふだんワイシャツのクリーニングを利用されていますと、ちょっと途方に暮れてしまうこともあるかもしれません。

普段からクリーニングをご利用されているお客様の大半は、そのようにワイシャツをクリーニング店にお任せいただいている方でしょう。
そして、このワイシャツのクリーニング自体がお店を利用するかどうかの判断材料になっているケースも多いと思います。

ひとつ、昔から言われている「通説」がありまして、それは現代では100%正しくないので覚えておいてください。

ワイシャツが上手なお店は、いいお店。

半世紀前の洗濯屋さんでしたら、この通説もあながち間違いではありません。
でも、皆さんにとっての「いいお店」ってどんなお店ですか?

とても手頃な料金で洗ってくれるお店?
3時間で仕上げてくれるお店?
料金は高いけど、仕上がりに十分満足で切るお店?

それは個人個人の生活様式や考え方によって様々ですよね。
ワイシャツに関しても、同じ事が言えそうです。

仕上がりはハンガーで、100円前後で洗ってくれるお店。
見た目は同じハンガーだけど、150円ぐらい。
収納や出張に便利!たたんでくれて200円前後。
例えばの話しですけどね。
ですから、ワイシャツが綺麗に仕上がるお店が自分にあったお店と言う考えは当てはまりません。

先日、私のお店にお電話で問い合わせがありました。

丁寧な物言いでしたが、「今利用している宅配のクリーニング屋さんの料金が高い」というのです。
一般的なお話をしますと、確かに若干高めです。
それは、その方のお宅に伺うガソリン代、そして移動中も含めた人件費がかかりますものね。

【問1】
クリーニング屋さんで働いている正男さんは、お客様のところに集荷に伺いました。
往復に30分かかり1Lのガソリンを消費しました。
集荷とお届けで2往復します。
ガソリンはリッター150円。正男さんの時給は900円です。
コストはいくらかかりますか?

つまらない問題でごめんなさい。(笑)
現実はここまでシンプルでないのですが、単純に計算しますと二往復で人件費が900円、ガソリンで300円、合計で1200円のコストがかかる勘定です。
クリーニングとは直接関係ないコストが1200円ということです。
ワイシャツ料金が100円だとしますと、12枚集まってもクリーニング料金本体は無料と言う計算です。(笑)

先ほどのお電話での問い合わせ、ワイシャツの料金を参考に聞かせて欲しいとのことでした。
私が200円をちょっと超える程度の料金をお伝えしますと・・・

「それでも十分に高いですから!結構です!」
いえ、勝手に電話してきて、突然怒られても・・・(笑)
リスクとは申しませんが、料金というものには、それなりのお客様にご負担いただく要因がついてまわるのではないでしょうか。

安いけど、自分お時間を使ってお店まできてください。
激安ですけど、シミとかシワとか気になる方は別のお店に〜
手間ひまかけて仕上げますけど、料金が少しお高いんですよ。
お客様のお時間もお手間も負担しますから、料金割高ですよ。

ご自分の好みのお店って、各自で違って当たり前ですよね。

何を当たり前の事、ぐたぐた書いているんだ!
そんなお叱りが聞こえてきそうなブログ記事になってしまいました。

今日はちょっと愚痴ってみました。
連休中ですから、たまにはいいですよね?(笑)


 

| 1/1PAGES |