今日の洗濯の扉は、東京都府中市の一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りします。
起きて欲しくありませんが、もし、クリーニングに出して、トラブルになってしまったら?皆さんどうしますか?
クリーニングも完璧ではありません、時には失敗もありますし、他に原因があるときもあります。
今日は、もしもの時のためのアドバイスをしたいと思います。
クリーニングのトラブルにはいくつか種類があります。
預けた衣類がなくなってしまった。
預けた衣類が縮んでしまった。
預けた衣類がおかしくなってしまった。
こういうのが考えられますかね。
もし、クリーニング屋さんに預けた衣類がなくなってしまった、と言うとき。
まず、クリーニング屋さんに探してもらいましょう。
皆さんクリーニング屋さんをご利用する時期は一緒なので、お店の中がごった返している事があります。
お客様ごとに分類をして保管をしていますが、何かの拍子に違う所へ入ってしまうと言う事もあるんです。
まずは、お店の中を探してもらうことが先決です。
もし、探してもらってもなかった時、その時は、少し時間を空けると出てくることがあります。
誤配、と呼ばれるものなのですが、本来お渡ししなければならないお客様ではなく別のお客様に間違ってお渡しをしてしまう、そんな事が起こってしまうこともあります。
各お店、誤配がないようにチェックをしながらお渡しをしているのですが、人がするものですから万が一と言う事はどうしてもあります。
誤配をされた品物は、引き取ったお客様も気付くのでしばらくすると、お店に返ってくることが多いんです。
少しまってみると、品物が返ってくるという事があります。
もし、まってみても戻ってこなかったとき、その時はクリーニング屋さんが適切に補償をしてくれます。
減価償却と言う考え方がありますので、買ったときのお値段がそのまま返ってくることは残念ながらありませんが、着用年数を計算して、補償をしてくれる事になります。
この減価償却と言う考え方は、他の業種でも同じように使われます。
物は買ったときから価値が減っていく、と言うスタンスで計算をしてくんです。
有名な話しが、指輪を買って、すぐさま買い取ってもらうと買ったときの金額では買い取ってくれません。
人の手に渡った時点で中古品となり、価値が下がる、と言うことなんですね。
次に預けた衣類が縮んでしまった、おかしくなってしまった、と言うとき。
いわゆる、形態変化をしてしまった、と言うことなのですが、これが実は厄介なんですね。
と言うのも、クリーニングをして変化をした、と言う事実があるのですが、変化をした原因がどこにあるか?まずはそこを突き止めなければいけません。
クリーニングで失敗をした、これも原因としてあります。
しかし、それ以外も十分あるんですね。
商品自体に問題があるケースがあります。
また、着用の仕方に問題があるケースがあります。
お客様の保管状況が影響をしておかしくなってしまうこともあります。
原因がちゃんとあり、クリーニングする事で表面化してしまう、と言うことなんです。
もし、その原因がなかったら、クリーニングをしても何の問題もないので、問題がその原因と言う事になるんですね。
原因を追究するのには、かなり時間がかかってしまうんですよ。
その間、お客様は待たされてしまうので、いらいらしてしまいます。
大事は服をだめにされたのに、返事がいつまでたってもこない、そういう話、よく聞く事があります。
原因を探すときは、まずクリーニング屋さんに落ち度がないか、調べます。
洗い方、乾燥の仕方、どうすればおかしくなるか知っているので、もし自分がおかしくしてしまったのならその時点でクリーニング屋さんが素直に謝ると思うんです。
クリーニング屋さんで問題が無かったとき、次に行くのはアパレルメーカー。
商品に問題が無かったか?同じような問い合わせがないか?メーカーへ問い合わせをします。
ときには、 おかしくなった商品の現物を送ることも。
ここで、アパレルメーカーさんからの返事がなかなかこないことが多いんですよ。
クリーニング屋さんが窓口になるので、連絡が入ったらすぐお客様へ連絡をするのですが、アパレルメーカーから返事がこないから、お客様へ返事が出来なくなってしまいます。
ここが主にお客様がいらいらする原因です。
さて、もしアパレルメーカーの方でも問題がない、といったら、どうなるか。
この間、お客様へも着用の仕方とか、保管の仕方とか質問をさせていただいていると思います。
もし、それでも思い当たるものがなかったら・・・・・、その時は検査機関に出して、調べてもらう事があるんです。
客観的に調べてもらって、どのような原因でおかしくなったのか?出してもらいます。
最後はその結果を見て、アパレルメーカー、クリーニング屋さん、お客様、三者で相談をしながらどうするか?話し合うことになります。
アパレルメーカーが同じ商品もしくは代替品を出すことで話しが決着する事もありますし、金銭で決着をすることもあります。
何も補償されない事も、十分ありえますが・・・・。
このようにはっきりとしたトラブルは分かりやすいのでクリーニング屋さんへ持ち込みやすいですが、時にはトラブルかどうか判断できないものもあると思います。
僕らクリーニング屋さんはそういう事を知っていますが、消費者の方が何がトラブルなのか、分かりませんからね。
もし、気になったときには、クリーニング屋さんへ相談をするのがいいと思うんです。
万が一のトラブルが起きてしまったときも、結局クリーニング屋さんへ持ち込んでみて調べてもらう事から始まります。
自分がした仕事なので、きちんと説明をしてくれると思いますよ。
本当におかしいこともあるし、何の変化もしていない、そういうこともあります。
意外とお客様は自分が持っている服の事を知らなかったりするんです。
こんなだったっけ?疑問に感じて不信に思うのなら、クリーニング屋さんに気軽に相談をするほうがよほど早くて分かりやすいと思います。
いつまでも新品に近い状態を維持・・・・・できればいいんですけどね、やはり服も物なので着用すれば劣化をしていきます。
通常の劣化なのか、通常以上の劣化なのか、毎日服を見ているクリーニング屋さんなら分かりますから。
商品自体の問題を見つけてくれることもあるんですよ。
昔の話ですが、うちでお預かりした某高級ブランドの商品に欠陥があったのを見つけたんです。
すぐさま、お客様へ説明をして、お店へ持っていってもらいましたら、折り返しそのブランドから電話が入りまして。
うちの商品に何の文句があるんだ!と。
うちは文句はありませんが、商品の欠陥はお客様の不利益なので、どこがおかしいか説明をし、お客様にきちんと対応をしてくださるようにお願いをしたんです。
後日、その商品はセール品としてお店に並んでいたそうです・・・・・、難あり商品とかかれて・・・・・。
こんな事もあります。
トラブルは起きて欲しくないですが、上手に解決するのもお客様の相談一つです。
トラブルがトラブルを呼ばないように、相談をする癖をつけておくといいと思います。
それでも不安なときは、別のクリーニング屋さんへ。
うちにはそういったご相談がよくやってきます。(笑)