皆さん、まいどです。
今日の洗濯の扉は、東京都府中市の一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りします。
僕も毎日ブログを書いているのですが、そこには色々な人が検索でやってくるんですよね。
その中で、最近気になったのが、ドライクリーニング、におい、と言うキーワード。
調べてみると、クリーニング屋さんに出して返ってくると、なんかにおいがすると言う人がいるんです。
そういう経験のない人もいるんですけどね。
昔はクリーニング屋さんで匂いがつくと言うのはご法度でしたので、ありえませんでしたが最近は洗った品物に匂いをつけるのがブーム。
家庭での洗濯でも、匂いをつける洗剤や柔軟剤を使う人が増えていますよね。
うちでも、Yシャツのクリーニングには特殊な香りがつくようにしています。
普段は香りがしないんですが、ちょっと動くとほのかに香って、汗のにおいがしなくなるんです。
でも、これらは水洗いの話。
ドライクリーニングで、においがあると言うと、いくつか思い当たる事があります。
一つ目。
よごれが残っているとき。
ドライクリーニングは、溶剤と呼ばれる液体で洗うんですが、高価なためろ過しながら使っていくんです。
通常の使用範囲だと問題なくキレイに出来るのですが、まれに使用範囲を超えたり洗い方で無茶をすると汚れが衣類に残る事があります。
それがにおいの原因になることがあるんです。
二つ目。
ドライクリーニングの溶剤が残っているとき。
先ほども書きましたが、ドライクリーニングでは溶剤と呼ばれる液体で洗っています。
この溶剤、揮発性のもので少し独特なにおいがあるんですね。
で、これを乾燥するんですが、乾燥の時間が足りなかったり、乾燥機に品物を詰め込みすぎたりすると、まれに溶剤が残ることがあります。
これが臭いの原因になることがあります。
三つ目。
柔軟材などの匂いが壊れたとき。
先ほども書きました、最近は柔軟材などに匂いをつけるのがブーム。
ですが、この匂いが壊れると生臭い匂いが発生すると言う報告が最近されるようになりました。
ある特殊な成分が臭いの発生源なんです。
こんな感じで原因にもいくつかあります。
特に二つ目は、今まではクリーニング屋さんではしてはいけなかったこと。
もし、ドライ溶剤の匂いがすると言うのであれば、それは本来問題なんです。
なのに、いつの間にか、するのが当たり前のような話になってしまいました。
乾燥をきちんとすればいいのに、しないで出荷しているのは本当はおかしいんですね。
ごく稀に、あるかもしれない話を、どこのクリーニング屋さんを利用しても注意しなきゃ、と言うような風に噂されているのはちょっと問題。
噂の一人歩きのような気がしています。
ここで、一つだけ皆さんに注意していただきたい事があるんです。
それは、決め付けないこと。
いくつか原因になりえる事をピックアップしましたが、これらの臭い、全部違うものなんです。
私たちクリーニング屋さんが嗅げばわかるものでも、消費者の方は分かりません。
ドライ溶剤なのか、汚れのにおいなのか、香料が壊れたにおいなのか。
でもわからないのに、情報だけで、騒ぐのは話を余計こじらせるだけです。
もし、気になったらクリーニング屋さんへ持ち込むようにしましょう。
場合によって洗い直しをしてくれる事もありますし、乾燥をもう一度してくれる所もあると思います。
また、クリーニングに問題のない場合、きちんと説明をしてくれると思うんです。
原因がいろいろとあるからこそ、素人判断はしてはいけないんですね。
実は昔こういう事がありました。
ご相談で、クリーニングから返って来た服が油くさい、と。
油くさい・・・・といわれてすぐにピンと来たのがドライ溶剤の残り。
でも、絶対そうだとはいえないので、ご利用されたクリーニング屋さんの事やどこに保管をしたかなど、詳しくお話しを教えてもらったんです。
そうしたら、ある事実が発覚。
なんと、台所と居間の間のカーテンレールにクリーニングから返って来た品物を3ヶ月も吊りっぱなしだったらしいんですね。(爆)
そんな所にそこまでかけていたら、油のにおいもつきますって・・・・・。
ね、原因ってわからないものでしょ?
問題が起これば何らかの原因はあります。
クリーニングに問題が有る場合もあるし、他に理由がある場合もある。
どれが悪い!と決める前に、クリーニング屋さんに相談をしてみる事をおすすめします。
でもね、何でこんな噂が広まってしまったのか、そこも実は問題だったりするんですね。
これね、相談を受けたクリーニング屋さんが、簡単にあれが悪いこれが悪いといってしまったのもいけないんですよ。
臭いが出るのも先ほど書いたように、いくつか思い当たる原因があります。
でも、話を聞いてみると、それ以外の原因もあったりします。
詳しく状況をお伺いしてから判断してもいいのに、においがする、と言う一言であれがいけないこれがいけないと言ってしまうので、何もわからない消費者の方が間違って解釈をすることになってしまっていると思うんです。
クリーニング屋さんも、きちんと説明をするようにしないといけませんね。
話を聞いてみない事にはわからないんだから。
クリーニング屋さんは、相談に答えられる知識もスキルも持っているんですもの。
きちんと答えてあげれば、ひいてはそれが消費者の利益に繋がっていきますから。
消費者と二人三脚で、問題を解決していく、そんな間柄が望ましいですよね。
もし、匂いが気になったらまずはクリーニグ屋さんへご相談を。
ここだけは覚えて置いてくださいね。(笑)