こんにちは、
バッグ・レザー(皮革)の修復工房 革作Reの川畑です。
色々あって、今はバッグのお直し屋さんみたいな事をやっている僕ですが、製造からメンテナンス、染み抜き、クリーニングまで手広くやっているせいか、よく言われることがあります。
「最終的に何がやりたいの?」って(笑)
最近、そう聞かれると、「バッグのジェネラリストを目指してます!」って答えてます。
なんか、それっぽくてかっこいいじゃないですか( ー`дー´)キリッ
製造からその商品が使えなくなるまで、トータルで見れるメーカーでありたい。
出産から墓場まで、責任を持っていける物作りをしたいと思っています。
「ジェネラリスト」定義は調べると色々あるのですが…
・広範囲にわたる知識を持つ人のこと。企業においては総合職を指すことが多い。
・多方面に才能、能力がある人、万能選手
・分野に依存しない高度な専門知識とスキルを身につけている人
みたいな感じでしょうか?
僕がこの言葉を知ったのは、少年マガジン『ゴッドハンド輝』って漫画なんですけど(^m^ )
ゴットハンド輝は、
ジェネラリスト(=全身科医)を目標として主人公が日々奮闘する様子を描いた医療漫画です。
ドラマ化もされたのでご存知のかたもいるかと思います。
主人公の真東輝が、最終的にお母さんのいる離島で地域医療にジェネラリストの手ごたえを見つけ最終回をむかえたお話の流れは、少年誌的なきれいな終わり方で好きです。
お医者さんも、患者に寄り添った医療が最善と言うことかも知れませんね。
通常、病院では、具合が悪くなれば内科、骨折したりすれば外科、目が痛ければ眼科、耳がおかしければ耳鼻咽喉科、などなど症状に応じて何科に通うのか診療科が違うと思いますが、その「病」の原因はひとつでない場合もあります。
その「病」の原因が、実はホルモンの関係だったり、アレルギーや精神的なものとかもありえるようですし。
病気や怪我だけを見るのではなく、総合的に患者と向き合う事も必要な状況で生まれたのが全身科医(=ジェネラリスト)と言う考えなのかも知れませんね。
クリーニングを医療にたとえて説明する人は、クリーニング業界にも結構多いと思います。
人体と洋服、扱うものは違えど、ともにメンテナンス・ケアを主体とする業種だからかと思います。
普段のケアとしてのクリーニング(内科的?)
プレスやアイロンがけなどのスタイルケア(整形外科的?)
染み抜きや染色、リペアなどのお直し・修復(外科的?)
防水加工や折り目加工など衣類の機能性加工(美容外科的?)
など、どれも「衣類の延命」「衣類の機能保持」「ファッションケア」には重要な要素です。
また、地域に根ざした町のクリーニング店は、地域医療の最前線、「町の開業医」「かかりつけのお医者さん」でもあると思います。
毎回出されるお客様の衣料は経年変化していますし、日々の使用で劣化もおこります。
そんな、日々変化する衣類のコンディションを見極め、メンテナンスするのがクリーニング屋さんです。
カルテこそありませんが、衣類の状態を把握し、より良いメンテナンスを行っているのです。
まさに「衣類全般に関して、分野に依存しない高度な専門知識とスキルを身につけている人」
衣類のための全身科医、プロフェッショナルなジェネラリストこそが、クリーニング屋さんなどだと僕は思います。
医療が「病や怪我」だけを見るのではなく、「患者やその人間」を見るのと同じで、
クリーニング屋さんは、ただ単に洗うだけを生業とした業種ではなく、お客様のライフスタイルに合わせたメンテナンス・ケアを行ってくれるのです。
あなたの街のゴットハンド、探してみてください。
僕の場合
ゴットハンド輝というよりは
ブッタよりな「輝」
ですけどね。(笑)