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クリーニング屋さんはマジシャン?!
JUGEMテーマ:お洗濯大好き!
 

お元気ですか。カジコです。

 

顔見知りの、幼稚園に通っている女の子が、公園のベンチに座っているのを見かけました。なんだかとても元気がありません。

 

見ると、彼女の膝の上にリンゴの刺繍が入った、ピンク色の小さなポシェットが。ところどころ緑色のような・・おかしな汚れがついています。

 

「これ、どうしたん?」

「パパが・・これ取れへんって。お洋服・・捨てはった。」

 

・・・・・・・・・・

 

汚れの正体は『絵の具』でした。

自宅で小学生のお兄ちゃんが絵の宿題中、彼女が遊んでほしいと近寄っていきました。早く宿題を済ませてしまいたかったお兄ちゃん、邪魔をしないで、と冗談で絵の具のついた筆先を彼女に向ける“フリ”をするつもりが、過って彼女のお気に入りの洋服に絵の具をつけてしまい、大ゲンカになってしまったそうなのです。

 

・・・・・・・・・・

 

「ごめんね。洋服、洗ってみたけど落ちひんかった。今度新しいお洋服を買いにいこうね。」

 

送り届けた先で公園での出来事を話すと、お父さんは彼女にあやまりました。ところが彼女は、汚れたままでもいいからその洋服を返してほしいといいます。

 

このやり取りを見ていて、自分にも、かつて同じような経験があったことを思い出しました。大人にとっては小さなことかもしれないけれど、子どもにとってはとても大事な思いがあるのかもしれません。

 

 

「せめてこのポシェットだけでも、一度、クリーニング屋さんに相談してみませんか。」

 

 

思い立ったが吉日です。近くにあるというクリーニング屋さんへ3人で行きました。ご夫婦で営んでおられるお店。事情を話すと、おじさんがお店の奥から出てきてくださって、汚れの状態を丁寧に調べてくださいました。

 

「これはお嬢ちゃんにとって大切な宝物なんやな。大丈夫。おっちゃんにまかせておいて。」

 

・・・・・・・・・・

 

数日後。自宅にいるとチャイムがなりました。女の子とお父さんでした。

 

クリーニング屋さんへポシェットの受け取りに行く予定をしていたそうなのですが、お父さんに急用ができてしまったので、付き添いをお願いできませんか、とのこと。

 

私自身も気にかかっていたことなのでお引き受けし、支度をして彼女と一緒にクリーニング屋さんへ行きました。おじさんが出迎えてくださって、ポシェットを持ってきてくださいました。二人でドキドキしながら、おじさんの手元を覗き込みます。

 

 

 

ポシェットの汚れは・・キレイに取れていました。

彼女の顔がぱーっと明るくなって、ポシェットの淡いピンク色が、その笑顔をやさしく包みこみます。私たちも、彼女の様子を見てとてもしあわせな気分になりました。

 

 

 

「お嬢ちゃん、ほんまにええ子やな。おっちゃん、すごくうれしいから、とっておきのマジックでもみせようかな。」

 



おじさんはそういいながら、きれいにアイロンがけされた、衣類を包む白い布を持ってきました。「お嬢ちゃん、ポシェットを貸してくれるか。」

 

受付台の上にポシェットを置き、白い布を広げて表裏を見せながら、仕掛けがないことを彼女に確認させます。そしてポシェットの上にゆっくりと布をかけました。

 

「では、3つ数えます・・1・・2・・3!!」

勢いよく布がはずされ、でてきたものはポシェトと・・同じ色の洋服!!

 

「・・・・・。」

驚きすぎて声をだすことができず・・思わず互いをぎゅっと抱きしめ合う私たち(苦笑)

 



仕方なく、おじさんがマジックの成功を宣言します(笑)

「マジック成功や!ポシェットがお嬢ちゃんの洋服を連れてきてくれたわ!!」

 

 

そこには捨てられたはずの洋服・・ピンクの長袖のTシャツとフリルスカートがありました。そしてどこにも汚れはみあたりません。

 

おじさんに促されて、彼女は自分の洋服を手に取り、何かを見ました。笑顔を見せようとするのですが・・彼女の目から涙がぽろぽろ。

 


「なんでかな?うれしいのに・・涙がいっぱいでてくる。」

 

・・・・・・・・・・

 

少し落ち着いて、彼女が洋服を着ている姿をみんなに見せたい、というので、おばさんの計らいで着替えをさせてもらうことになりました。

 


彼女の姿を見送って、すぐにおじさんを尋問(笑)

 

すると、おじさんは種明かしのマジックをすると言い、受付台の後ろで布を大きく広げてまっすぐにおろし、パッと布を取りました。

 

でてきたのは・・彼女のお父さんとお兄ちゃんでした(驚)


あの洋服は、ポシェットをクリーニング屋さんにお願いしたことを聞いたお兄ちゃんが、マンションの管理人さんに事情を説明し、ゴミ置き場から彼女の洋服を探し出したのだそうです。その後、再びクリーニング屋さんに相談したことをきっかけに、この素晴らしいマジック計画が企てられたとのこと。私は、まんまと手引き役をさせられた、という訳です(苦笑)

 

彼らは再び彼女を私に託し、先に帰ることになりました。

帰り際、おじさんがお兄ちゃんを呼び止めてこう言いました。

 

「お兄ちゃんは、毎日お洗濯を手伝っているそうやな。洗濯で困ったことがあったら、なんでも相談しにおいで。」

 

・・・・・・・・・・

 

彼らのお母さんは、現在、療養のため病院に入院されています。

そして、彼女があの洋服を大切にしていた理由もわかりました。

 

洋服とポシェットは、入院される前日にお母さんがプレゼントしたものでした。いつもと違う様子に不安になった彼女へ、お母さんが笑顔になるおまじないをかけました。それが『リンゴの刺繍』です。

 

 

彼女が洋服を見たとき、何かを確認するような仕草をしました。

あとで見せてくれたのですが、左側のTシャツの裾とスカートのウエスト部分に小さなリンゴの刺繍が入っていました。

 

 

女性の方はご経験があるかもしれません。

どちらが前後かわかりにくいデザインの洋服などに赤い糸や小さなリボンなどで目印をつけて、着るときに前後がわかるよう工夫をしたことはありませんか。私も母が目印をつけてくれて「この印が左にくるように着るのよ。」などと教えられた経験があります。

 

彼女のお母さんも、同じ目的で刺繍をされたと思いますが・・
彼女の大好きな果物を刺繍し
「あなたがいつも笑顔でいられるように、このリンゴにさびしくない魔法をかけておくからね。」とやさしく諭しながら手渡されたのではないかな、と想像しています。

 

・・・・・・・・・・

 

しかしながら・・
クリーニング屋さんの見事なマジシャンっぷりには驚かされました。

 

クリーニング屋さんって、マジシャンに近いものがあるかもしれませんね。

人の大切な思いを、言葉を発しない衣類から読み取って、悲しみを消し去り喜びに変えてしまう・・。

 


あなたのお住まいの地域にも、粋なクリーニング・マジシャンがいるかも。


・・・・・・・・・・

本日の担当は カジコ でした。


【洗濯の扉】では、繋がる縁を大切に育てる面々が、さまざまな視点から発見の扉をひらいていきます。
明日は『将来はマジシャンではなくロッケンローなオヤジ』になりたいイフクリさんです。ROCKなブログ、おたのしみに。


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