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スーツは二週間に一度、クリーニングしないといけないのか?
今日の洗濯の扉は、東京都府中市一伸ドライクリーニング店 工藤がお送りします。


僕、自分のブログを書いているんですが、今日はそことの連動企画。(笑)
今日の話は僕のブログの続きとなっています。
ぜひ、こちらのブログも参照してみてください。

今日も洗濯日和



ヤフーの知恵袋で、スーツにクリーニングに対する質問がありました。
スーツは二週間に一度クリーニングしたほうがいい、とクリーニング屋さんに言われたんですが、そんなに頻繁に洗うものなんですか?と。


いくつか回答が寄せられているんですが、ベストアンサーに選ばれたものが、間違いです、とバッサリ。
理由をいくつか挙げていましたが、主にこんな感じ。

ウールは油が含まれていて、ドライクリーニグではその油をとってしまうので洗ってはいけない。
油分が取れると、パサパサになって、ヨレヨレになる。
そんなに頻繁に洗ったら、一年でダメになってしまいます、と。

加えて、どうしてそんな事をいうのか?と言うと儲けたいからだ、と。
紳士服の販売店の店員さんも、売りたいから、早くだめになるほうがいい、様な話も。


読んでいて、まあなんとも都合のいい解釈だなあと、笑っちゃいましたが、やはり笑って済ませていてはいけないかな、と思いまして。
このような間違った情報が出回って、万が一信じた場合、多大な損失が出ちゃうんですよね。


もちろん、お客様が、ですよ。
僕らクリーニング屋さんやスーツのショップの方ではありません。


知恵袋の質問の問題点は僕のブログの方に書いておきました。
これ、結構重要です。
ここでは、技術的な話に触れてみたいかな、と思います。


まず、ドライクリーニングをすると油が取られてしまうので洗わないほうがいい、と言うのはたぶん勘違いです。
確かにドライクリーニングは、油脂と呼ばれる、石油の仲間で洗います。
そのため、油汚れに強く、落としやすいんです。
多分、これが、スーツの油をとってしまうと言うことに繋がっていってしまったんでしょうね。


ドライクリーニングの汚れ落ちの尺度に、油脂溶解度、と言うものがあるんです。

簡単に言うと、どれくらい油の汚れを落とせるか?と言うものですね。
昭和50年代くらいは、この油脂溶解度が高い方がいいと思われていましたので、過度に油が取られてしまうという話は聞いたことがあります。
ただ、そのときでも、洗いながらスーツに油を添加しながら洗っていたので、パサパサになる、と言うのは起こらなかったはず。
答えた人がそんな事を知っている年代とも思えないので、多分、ドライクリーニングの特性から想像した話なんでしょうが、お粗末な話だなあと。

今は、逆に、油脂溶解度も一つの目安ですが、汗などの汚れも落とすようにとか、繊維に影響のないものをとかで液体も選ばれているので、油が取られる、と言う心配は必要ないと思うんです。


衣更えの時に一度洗えばいい、そういう風に答えていましたが、昔と違い、股引をはくでもなく、また暑い時期がどうしても長くなっていますから、クリーニング屋としては、もう少しマメに洗ったほうがいいと思うんですね。


汗の汚れを落とさないといけませんから。


汗の汚れが溜まってしまうとタチが悪いので、溜まる前に落とすのが理想。
条件によりますが、シーズン終了後に洗えばOK、と言うわけには行きません。

スーツのショップの店員さんも、クリーニング屋さんも、洗う事を勧めます。
それは、洗ってダメにさせて、儲けたい、そう思っているわけではないんですよ。
まったくの逆、長持ちさせるようにアドバイスをしているんです。

汚れが付いたままの状態は、服を傷めます。
定期的に汚れを落とすことで、スーツは長持ちするようになります。
汚れたままにしておくと、色んな所がきれていきますしね。
スーツのショップさんも、実は長持ちをするほうが服は売れるんですよ。

だって、そんなにすぐ傷んでしまうようなら、スーツだって安いものでいいと思うのが普通じゃないですか?


長持ちするから、ちょっといいものを買おう、と思うわけで、ショップの店員さんからしてもクリーニングの質は売れ行きを左右するもの。
洗ってもダメ、なんていう商品は、お客様が買ってくれない、と肌で分かっているんです。
服をダメにする為に、洗ってくださいなんて、ばかげた事はいいません。


ヨレヨレになる、と言う店について、誤解があるようなのでお答えしておきたいとおもいます。
スーツをヨレヨレにするのは、ドライクリーニングではないんですよ。
水が大きく影響をしているんですよね。

これはクリーニング屋としてもジレンマなのですが、日本の環境も昔と変わって着ていまして、最近暑いじゃないですか。
夏になると、35度を超える日も多くあります。
加えて、ズボン下などを着る文化も少なくなって着ていて、スーツ自体に汗が多く付着するようになって着ました。

通常なら、ドライクリーニングで落とせるはずの汚れも、度を越えると水洗いをしなくてはいけなくなります。

ドライクリーニングは、形を維持したまま洗ってくれますが、水で洗うとどうしても型が崩れやすくなるんです。
糊付けやアイロンの技術で、きちんとした形でお返しをしますが、それでも、一度水に通したものは、生地の硬さが変わってしまうんです。

去年辺りから、このような相談を受けることが多くなってきました。
本当はドライクリーニングしていれば、長持ちをするんだけど、着用期間が長すぎて汚れがひどく、きれいにする為にやむなく水洗いをするケースが頻発しているんでしょう。
その結果、生地が柔らかくなりすぎてしまう。
クリーニング屋さんもここは悩んでいるんですよね。


もうちょっと早く洗ってくれれば。


僕らクリーニング屋さんがいつも思っていることです。
もったいないと思うかもしれないけど、そのもったいないが、スーツの寿命を減らしているということに気付いて欲しい。
ドライクリーニングが悪いんじゃない、悪いのは汚れなんだと言う事に、気付いてもらえたらなあと思います。


そして。


ヤフーの知恵袋を見ていると、クリーニングの話しはほとんどが間違っている。
これは問題です。
インターネットはとても便利で、聞けば誰かが教えてくれる、そういうものだと思います。
しかし、調べた情報がそもそも間違っていたら?
怖い話ですよね。

クリーニングの話しは、プロであるクリーニング屋さんに聞くのが一番正しい情報です。
分からない事、お悩みなどありましたらお近くのクリーニング屋さんへ相談してみてくださいね。





JUGEMテーマ:日常

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